臨床工学技士として、医療スタッフの一員として臨床現場で仕事をするためには、養成施設や大学で必要な科目を修得し、臨床工学技士国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けねばなりません。 国家試験を受けるためには、受験資格が必要で、具体的には専門学校、短期大学、または大学で科目を修得し、「臨床工学技士国家試験受験資格取得見込証明書」を添えて申請し、「受験票」を得て受験します。(受験資格の得られる学校のリストは医療機器センターの国家試験のページの中に一覧があります) 臨床工学技士国家試験は、毎年3月上旬の日曜日にあります。受験地は、 北海道、東京都、大阪府、福岡県 の4ヶ所です。 受験料は、平成15年度は44,400円でした。 平成15年3月2日に実施された国家試験では、 受験者数 1,316人、 合格者数 1,121人、 合格率 85.2% でした。 国家試験の試験科目は、 医学概論(公衆衛生学、人の構造および機能、病理学概論及び関係法規を含む) 臨床医学総論(臨床生理学、臨床生化学、臨床免疫学及び臨床薬理学を含む) 医用電気電子工学(情報処理工学を含む) 医用機械工学 生体物性材料工学 生体機能代行装置学 医用治療機器学 生体計測装置学 医用機器安全管理学 の9つの大きな科目に分かれています。 問題数は、午前90問、午後90問で、各2時間30分で解答します。 受験手続としては、平成15年の場合、受験者本人または学校・養成校がとりまとめる形で医療機器センター試験事業部に1月10日から1月31日までに受験書類を提出しました。受験票が2月27日までに送付され、3月2日に試験が実施されました。試験当日は、電卓、電卓つき時計、携帯電話は使用を禁じられています。合格者の発表は3月26日でした。 医学については、呼吸・循環・泌尿器・胸部外科が中心になりますが、脳神経・消化器・内分泌・感染症なども少数ながら出題されます。 医用電気電子工学・医用機械工学については、交流を含む電気回路の基本、増幅器、センサの基本、機械要素、機械に関する基礎力学、流体に関する基礎力学、関連する物理現象などが出題されます。 生体物性材料工学では、生体の電気的・力学的・機械的特性および人工透析・人工心肺・人工血管などに使用される特殊な材料について、生体機能代行装置学では、人工透析・人工心肺・人工呼吸器・高気圧酸素療法装置および関連機器など臨床工学技士業務の中心となる機器について出題されます。 医用治療機器学では、ペースメーカ、電気メス、大動脈バルーンポンピング装置、レーザ治療器、超音波メスなどについて、生体計測装置学では、心電計、血圧計、パルスオキシメータ、筋電計、脳波形などについて出題されます。 医用機器安全管理学では、医療機器の電気事故、医療ガスの事故を防ぐための法令、安全管理方法などについて出題されます。 これらは、日本ME学会の主催する第2種ME技術実力検定試験の上級版と言える内容です。真面目に勉強していれば合格できる内容ですが、勉強が不十分で不合格になる受験生もいます。 国家試験合格は、臨床工学技士として仕事を始める最初の資格です。臨床工学技士の免許を得てから、さらに 人工透析療法については透析技術認定士 人工心肺運転については体外循環認定士 人工呼吸器操作については呼吸療法士 高気圧酸素治療装置については臨床高気圧治療技師 医療機器の保守管理については臨床ME専門認定士 の資格を得てスペシャリストとして仕事をすることになります。
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